浮見堂

季節の移ろいを楽しむことができる浮見堂。

春日大社の参道から南にかけての丘陵地「浅茅ケ原園地(あさじがはらえんち)」にある
鷲池(さぎいけ)の中に、浮見堂は建てられています。

大正5年に建てられた檜皮(ひわだ)葺きの屋根が美しい六角堂(八角堂形式)のお堂は、
老朽化のために平成6年に一度再建され、今の美しい姿を私たちに見せてくれています。

浮見堂.JPG

鷺池の水面に移る浮見堂を眺めているだけでも心が和みますが、
池からお堂に架かる蓬莱橋を通り、お堂の中から池の周りを眺めることもできます。

お堂自体の造りも美しく、天井の仕舞いから職人さんの技術が感じられますので、
備え付けのベンチに座り上を見上げていただくのもお勧めです。

また、蓬莱橋に施された鍵曲がり(かいまがり)の意匠もとても珍しいものです。

鍵曲がりは、道を鍵の手(直角)に曲げて見通しを悪くすることで
敵から身を守るために、城下町で多く見られる道筋を指します。

橋に使われることはあまりないため、こちらも見どころです。

今の時期は、鷺池の周りを囲むように何本もの百日紅が
きれいな花を咲かせ、池を華やかに彩っています。

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少し暑さも落ち着き始めた朝、澄み切った空気の中で浮見堂を散歩していると、
心地よい景色と共に、たくさんの鹿に出逢えます。

鹿せんべいを与えられた人なつっこい鹿とは異なり、
どこかのんびり、ゆったりとした鹿たち。

鹿だけではなく、朝日に照らされた浮見堂を描く方など、
皆さん思い思いに奈良の朝を過ごしておられます。

また、日が沈むと、朝の雰囲気とは一変、浮見堂は幻想的な装いになります。

現在、「ライトアッププロムナード・なら」が行われており、
浮見堂をはじめ、涼やかになる夜の空気の中で、
ライトアップされた奈良の名所を楽しむことができるのです。


多くの方を惹きつけ、時間によって雰囲気を変える浮見堂、
一度足を運んでゆっくりと過ごしてみてはいかがでしょうか。